熱圏の温度が非常に高いのは、主に太陽からの高エネルギーな電磁波(特に紫外線やX線)が、熱圏に存在する酸素分子や窒素分子に吸収されるためです。
熱圏(高度約80km以上)は、大気が極めて希薄な領域ですが、残っているわずかな分子が太陽から降り注ぐ短波長の電磁波を直接吸収し、そのエネルギーが分子の運動エネルギー、つまり温度として蓄積されます。
結果、熱圏の温度は1000℃を超えることもあり、太陽活動が活発な時期には2000℃以上に達することもあります。
ところが、これは「熱さ」を感じません。分子の量が少ないためです。
仮に人間が熱圏にいたとしても、非常に高速な分子が体にあたる回数が少ないため、熱いとは感じません。私たちが地表で感じる「熱さ」は、高温であることと、十分な密度があることの両方が必要です。熱圏は高温ですが、密度が足りないのです。